家庭で人気の献立のひとつが「天ぷら」です。
しかし家で天ぷらをすると、店でのようなサクッとした感触のものができません。
それにカロリー高めが悩みのタネではないでしょうか。
そこで主婦のAさんに協力してもらい、実際に家庭で作られている天ぷらがどれくらい
の油を含んでいるかを調べてみました。
Aさんがいつも作っている天ぷらの場合、ころもには一人分24gの油が含まれている。
この油を減らす方法として、ころもを薄くしてみることにした。
いつもより水を増やして作った薄いころもの油の量を調べたところ、34g。
なぜか油が増えてしまっていた。
天ぷらを揚げると、ころも液に含まれる水分が蒸発し、代わりに熱い油が入ってくる。
これでカラッとしたころもを仕上げるのだ。
ころも液に水分を増やすと、その分だけ吸い込む油の量も増えてしまい逆効果だったの
である。
ころもを破らずに揚げ、素材の水分で蒸す「蒸し料理」にする
どうすればカラッとした低カロリーの天ぷらが揚げられるのか、銀座で高級天ぷら店を営む達人に教えてもらうことにした。
驚いたことに、先に素人Aさんがためした薄いころもの天ぷらと、同じ材料、同じ配合のころも液を達人が使って揚げると、全体のカロリーはAさんより40%も少ないことが判明した。
達人に伝授してもらった油っぽくない天ぷらを揚げるコツは非常にシンプルで、ころもを破らないことだった。
ころも液をつけたタネを揚げ油に運ぶとき、ギュッとはしで挟むと、ころもが破れる。
すると、そこから油が入り、油っぽくなるのだ。
ころもが破れないようにそっと持つと、油が内部に入らず、タネは熱で蒸され外はカラッ、中身はジューシーに仕上がる。
天ぷらとは「蒸し料理」だったのだ。
達人流 天ぷらのころも
作り方
1、すべての材料はあらかじめ、よく冷やしておく。
冷水に卵を割り入れ、混ぜ合わせる。
卵を先に溶くと白身が残るので、水と合わせてから溶くようにする。
泡が立っていたら、すくって捨てる。
2、1の卵水を250mlと、ふるった薄力粉250mlを用意する。
残りの卵水は調整用にとっておく。
薄力粉を3回くらいに分けて卵水に加え、泡立て器で「8」の字を書くように
さっくりと混ぜ、ころも液をつくる。
(ためしてガッテン参照)